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ままごと


ブログ、すっかり間があいてしまいました。
言い訳は いろいろあるのですが、サボったことには違いないので、これからまた頑張ります。

お彼岸も過ぎて ようやく秋。
道端に 懐かしい花を見つけました。
ヤブラン。
子供の頃、私にとっては この花が ままごとのご飯でした。
赤まんま という おままごとのご飯になるべく名付けられた花もあり、庭には どちらもあったのですが、私はなぜか この薄紫のツブツブを ご飯に見立てていました。

ままごと と言っても、私が遊んだ仲間は 人形と猫。子供の頃は とにかくバイオリンの練習が生活の中心で 友達と遊ぶ機会は無かったので、親の目を盗んでは 庭に逃亡して 一人で外遊びをするのが つかの間の息抜きでした。
庭の片隅に捨てられた 割れたお茶碗に この花のツブツブをよそって、泥水で味噌汁を作ったりして、木の葉や 石ころや、なんでもが おかずになる 想像力。

時代が変わり、生活スタイルが変わり、今 おままごと と言えば、子供サイズのシステムキッチンから 本物そっくりなハンバーグ、目玉焼き などなど。食器、調理器具はもちろん、マジックテープでくっついた野菜を おもちゃの包丁で切ると ザクッという音がするものを 100均で売っていて、まだ2歳にもならないチビのうちから ママを気取って遊んでいるのを見かけます。

木で出来た おままごとセットなどは 高級品ですし、花や木の葉で遊ぶには 自然を求めて 遠出しなければならない、など 想像力を育てるのも 一苦労ですが、働くママも増えた今では 母は キッチンに立って お料理している図より、社会に出て バリバリ仕事している図の方が 身近だったりして、子供が生活の中から学ぶ事も 様変わりしているのを感じます。

昔読んだ 幸田 文のエッセイで おままごとを書いたものがありました。
ほんの4〜5歳の子供が 花びらを お造り(刺身)に見立てて、ツマになる草や 穂紫蘇なども添えて 美しく皿に盛り付けて 父 露伴にみてもらう、という話でした。
割れ茶碗に 紫のツブツブをよそって喜んでいた自分とは 何という違いか!と 思った記憶があります。
まあ、ウチでは 美しく盛り付けられた お刺身など 食卓には出てきませんでしたけどね。









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